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第7期 2003年9月22日〜(全10回)



「私達はどんな資格も保証もなしに写真を撮らなければならない。誰にも承認されない、認められないことを前提に写真を撮り続けなければならない。誰にも見向きもされない、語るに値しないことを積極的に肯定する。峻別/拒絶されることをどんなルサンチマンもなしに受け入れる。写真は被写体に光を与えることでも、自らが光を求めることでもない。名前を与えることを拒否し、名前を与えられることを拒否する。「表現」という合言葉さえ唱えれば天国の門が誰にも無差別に開かれるこの時代に、常に天国との平行線を維持しなければならないだろう。平行線の無限遠点で交わることを夢見るよりも、承認されないことで平行線を維持する。誰もが特権的な固有名を持った写真家に憧れるなら、そのような固有名など唾棄されなければならない。私達には写真だけが残ればいいのだ。無名性の闇の中に飛び込むことをできる人間だけが写真家と呼ばれる。」金村 修

 

第1回 2003年09月22日(月)19:00〜

空は晴れても、台風一過。
突然涼しくなりました。
一雨毎に寒くなるとは、こんな感じをいうのでしょうか?

秋めいてきたワークショップ初回の日、金村さんの初めの一言。。。

金村:

「ここはワークショップなんだから、いい写真を撮ろうとかそういうことじゃなくてね、まあ、とりあえず失敗してもいいんだっていう、どちらかっていうと失敗する権利があるっていうぐらいの気持ちでやってってもらいたいと思います。」

(レポート:小寺)

第3回 2003年10月06日(月)19:00〜

 金村さんの講評の中から、印象に残ったコメントをいくつか紹介します。

金村:

 「いろんなアングルで見せるのが、ひとつの個性と思うかもしれないけど、そうでもないんだ。逆に疲れるんだよね、観る人が。アングルの面白さ、バリエーションだけで見せてしまうと写っているものが何なのか見えてこなくなる。写真はまず、ストレートに写すべきだよ。普通に立って普通に撮る。それが基本!
 もちろん、そこに何が写ってくるかは重要だから、被写体に対して引いたり寄ったりしてもいいけど、上下にカメラを振らないこと。意味もなく斜めにするのもよくないね。写ったモノが面白ければ、写真は必ず面白く見えてくるはずなんだから!」

 「下手に『表現』を入れた写真は時代がずれると笑い者になる場合があるよね。関心のあるものをきっちり、ストレートに撮った、意志ある写真の方が100年後まで残ると思う…。アッジェやウォーカー・エヴァンズがそうであるようにね。」

 「自分がこれを『作品』として撮るぞ、と意識して撮った写真は案外つまらないものだよ。例えば、子どもが写ってたり、私生活を撮った写真だったりすると、手応えを感じない人、多いんじゃない? 写真が作品っぽく見えないからさ。そう(作品らしく)見えないものでも、気になるものだったら飽きずに撮り続けてみなよ。そのうちみえてくるものがあるはずだよ。最近流行りのランドスケープの写真あるでしょ? 一見作品っぽく見えるけどね〜。ああいうのは甘っちょろい人間が撮るもんですよ(笑)。」

(レポート:船渡川)

第4回 2003年10月12日(日)19:00〜

 

 今回は、榎本千賀子さんの作品を御紹介します。
 これまで6×6を使っておりましたが、ペンタックス6×7で初の撮影です。

 
 

 

 

 

 

 

榎本:
 「まだ、よくわかんないです。
  すごい重くて、最初の時は手ぶれしてたり…」

金村:
 「6×7の方が攻撃的にみえるな。」

榎本:
 「6×7の方が、撮っててあんまり落ちつきがないような…」

金村:
 「ああ、6×6って撮ってて落ちつくんだよね、やっぱり。正方形だからさあ。
  6×7は攻撃性があるよ。ギラギラしてる。
  これ、いいじゃん!」

 「露出計ついてんの?」

榎本:
 「はい。
  でも、ちょっと手が本当に痛くて、一時間撮るのがやっとで。」

金村:
 「撮ってりゃ慣れるよ。」

榎本:
 「重いですね。」

金村:
 「写真の重みって思えばいいんだよ。
  カメラの重いのは、写真の重み!
  もともとスタジオのカメラだから、めちゃくちゃ重いんだよ。
  ただブレないんだな、あれ。」

 「音もすごいでしょ、ガチャンって。
  写真の音だと思えばいいんだよ。私は写真撮ってるんだなっていう充実感っていうのかな。。。
  まあ、ちょっと重いだろうけどなー。」

 「6×7の方がいいだろう。おもしろいよね。」

榎本:
 「なんか、でも、自分が落ちつかなくなるような気がします。」

金村:
 「そりゃ、新しいカメラだからさ。慣れれば、それは大丈夫だよ。
  意外に、自分が落ちつきがないっていう状態が一番おもしろかったりするんだよ。」

 「6×6だと、はや完成してしまう可能性が高いから、6×7という未知なる世界に行った方がいいと思うよ。
  実際おもしろいしさあ。」

 「ペンタってシャープだよね。」

榎本:
 「でも、どこまでピントがくるのかわからなくて…」

金村:
 「いや、合ってるよ。
  そういうことで、6×7で!」

(レポート:小寺)

第5回 2003年10月20日(月)19:00〜

 今回は、玉根悠香さんの作品をご紹介します。

 

写 真 1

 

写 真 2

 

写 真 3

金村:

「寄ってみたり引いてみたり、被写体に対して距離のとり方が中途半端なんだよね。

 この写真(写真1)みたいに、家を正面から撮るような、ベッヒャ−みたいなある種のタイポロジーとして撮っていきたいのか、建物だけじゃなくて周りの空間も含めて撮っていきたいのか…。まずどのくらい距離をおいて撮るかを設定することだよね。

 アングルを広くして地面も入れて撮りたいのか、洗濯物をモノとしてきちんと撮りたいのか、洗濯物と建物とその空間を撮りたいのか…。まあ、最初の段階ではそういうのがバラバラになってもいいと思うけど、そこからしぼっていくことだよね、自分が撮る距離っていうものを。

 ただ庭を撮る写真ってあんまりないから面白いと思うけど、でも、この写真(写真4)なんかは洗濯物の存在感が強すぎるよね。ある程度空間性を持たせる写真を撮るように心掛けてみたら?

 少し引いた所から、正面からだけじゃなくて、右から左からとね。同じ場所をもっと何カットも写してみなよ。」

 
 

写 真 4

 

写 真 5

 

写 真 6

(レポート:船渡川)

第7回 2003年11月03日(月)19:00〜

 

藤さんの作品です。

そして、それについて。

 

写 真 1

 

写 真 2

 

写 真 3

 

写 真 4

 

写 真 5

金村:
「きれいだなあ。ちょっと入る光の入れ方うまいよな。かっこいいなあ。これ(写真1〜5)いいよ。なんか君、変なものが入るんだ。いや、普通にみてれば当り前のものなんだけど、それが変にみえるっていうのかな、いい意味で。
 これ(写真6)は邪魔かな。こういうのはねえ、ここ(赤いポール)が強いんだよね。こういうの(写真6/7)は明らかに変なものって狙ってるじゃない。あんまり狙っちゃうとそれはおもしろくないんだよ。」


「この二枚(写真6/7)は自分でいいなと思ってたんですけど。。。」

金村:
「それは驚きだなあ。
あなたのような才能のある人が、何故これをいいなと思うの?
 これ(写真7)が入るとさあ、なんかぽつんぽつんとおもしろいものがありますみたいな感じがでちゃうんだよね。
 これ(写真6)もそうだけど、街のシュールな部分発見みたいなさあ。
 こういうのを抜くと全部がおもしろい写真になってくるんだ。
それを自分で排除できるんだったら完璧なんだよ。」


「逆に、こういうの(写真4)が入るのかなあ?と思って。。。」

 

写 真 6

 

写 真 7

金村:
「こういうの(写真4)が入ってくると、画面を見るとき、目の動き方が違ってくるんだよね。広がるっていうか。。。遠くの方になんかおもしろいものがあるんじゃないかなあとかさ、変わったものが一個ぽつんとあるんじゃないのかなとかさ。“みる”っていうより“よむ”っていう写真。。。こういうの(写真4)を抜いちゃうと、そういう風にはみえなくなってきちゃうんだよ。
 あとは並べ方で入るよ。テイストが似てるから。
 君もそろそろ展示考えた方がいいね。そういうの考えてセレクションするってことだよ!
 そうか、自分ではこういうのがおもしろいと思うんだなあ???」


地面の色が変でおもしろいなあと思って。。。」

金村:
「こっち(写真5)の方が変。普通に写るこの木が気持ち悪いとかさあ。奇妙に生活感ないしさあ。
これ(写真5)とこれ(写真7)って、一見似てるんだけどさあ、こっち(写真7)ってやっぱりあるんだよ、生活感がね。
あんまり生活感ってみえない方がおもしろいんだ。
 こういうの(写真6/7)が入ってくると、路地裏を撮ってる写真家かなって感じになるんだけど、それをはずしてくと、或る意思というか、コンセプトをもって写真を撮ってんだなあみたいなのがみえてくるからさあ。
 これみんな夕方撮ってんの? もしかして。」


「夕方のもあります。」

金村:
「結構、夕景うまいねえ。美しいな、これ。なんかみんなよく見えるな。光の具合いいよね。ちょっと風情があるのが、またいいんだろうね。
でも、夕方の写真がいいからって、あんまり夕景に頼っちゃ駄目だよ。たまに入るからいいんだから。全部夕方だと、ちょっと話違ってくるからね。」

(レポート:小寺)