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第8期 2004年1月26日〜(全10回)



「土門拳はよりいい写真を撮るために「私」をカメラに従属させようとした。カメラを自らの肉体に合わせていくのではなく、肉体をカメラのように機械化させていく。カメラが「私」にとっての手足なのではなく、「私」がカメラの手足になることなのだ。「私」にとって写真とは何か?という問いは全く無意味な問いでしかない。むしろ写真にとって「私」とは何か?という問いの方が重要になる。「私」は一つの小さなきっかけとして常に撮る度に振り捨てていかなければならない。「私」は写真についていく。野生の荒馬に引きづられるように、私達は写真に引きづり回されながらついていく。あなたの夢やあなたの心があなたを連れていってくれるのではない。写真だけがあなたを世界への限界へと連れ立っていってくれるのだ。」金村 修

 

第4回 2004年02月16日(月)19:00〜

金村さん、松葉杖がとれました!  


 
徳井さんの作品をご紹介します。

金村:
「君、今度は一気に人に寄ってるなあ。これ、ピント、マニュアル? ちょっとブレてるのもあるけど、撮影してるときって、ちゃんと一瞬止まってる?」

徳井:
「歩いてるときもあります」

金村:
「そりゃ、よくない! 歩きながらっていうのは、やっぱり多少逃げの気持ちがあるのかなあ? 歩きながらだと、写ってる人の目線の動きが単純なんだよね。みんなこっち向いてるからさあ。あと、変に身体性を出そうっていう感じがして、それが、なんかこう、観てると鼻につくんだよね。
 君、日常生活でストリートスナップの練習してる? 街歩くじゃない。人が来るじゃない。パッと(人の)目の前に立って、“いーち(1)”って数えるじゃない。それでパっとどいて、また人の前に立って… ってやると、度胸つくから。ちょっとあやしまれるけどね。」

「これ(写真 1)、いいじゃない! あ、これ(写真 4)も。これだけ撮れるなら、なにもピントの悪い写真(写真7/8/9)出さなくてもいいじゃないか?
 ちょっと斜めが行き過ぎなのがあるな。あんまり斜めにしない方がいいよ、最初のうちは。くせになっちゃうからさ。なるべく、まっすぐ撮ろうと思って斜めになっちゃうのはしょうがないけどさ。
 これ、ノーファインダーか?」

徳井:
「覗いてます。」

金村:
「ブレてんのは最初の段階で全部落した方がいいよ。こういう斜めのとか、通り過がる人っての(写真7/8/9)は、ただ流れで撮ってるだけだから。雰囲気出してるっていうか、そういうのが意図されすぎてるしさ。
 それに対して、こういうの(写真1/2/3/4/5/6)だと、ある種、あなたが撮るアプローチがあるわけじゃない。撮るっていうことがみえるしさあ。
あなたのおもしろい写真(写真1/4/5/6)っていうのは、目線があちこちばらばらにきてるでしょ。一人ひとりの人間が独立して勝手なことしてるんだよね。これ(写真 4)なんかも、こっち向いて、こっち向いて、こっち向いてっていう目線のちらばりがあっておもしろいんだよね。ディテールのところまで勝手にモノが動いてるっていうかさあ、そこらへんがおもしろいところだよね。
 こういうの(写真7/8/9)って、なんかもう、人が“ひとかたまり”なんだよね。この人たちが一コ一コさあ、独立してるわけじゃくて“ひとかたまり”としてしか見えないんだよね。まあ、こういう(写真7/8/9)方法もあるけどね。街を素通りしていくっていう撮り方っていうかさあ、この街を歩いてるんだっていう感覚、それだけを見せていくっていうのかな。
 でも、こういうふう(写真1/2/3/4/5/6)に、ちゃんとしっかりモノを観た方が、君の場合おもしろいよ!
 これから、ストリートスナップは歴史的にどうなるかわかんないけどさあ。。。」

「選ぶときは、ここにいい写真ができたわけだから、分かんないときは、こういうのの間に挟んでいけばいいんだよ。入れてみて、違うのは落していけばいいからさ。
 そうやって、自分の写真が広がっていくわけです。」

 

写 真 1

 

写 真 4

 

 

写 真 7

 

写 真 2

 

写 真 5

 

写 真 8

 

写 真 3

 

写 真 6

 

写 真 9

(レポート:小寺)

第5回 2004年02月23日(月)19:00〜

 酒井裕一郎さんの作品を御紹介します。

金村:
「ノスタルジックだなあ。
 君、シャッタースピードが遅いっていうのが、ある種のポイントなんだろうなあ。60とか30だろ?
 なんかすごく暗い感じがするよな。人がぽつんとした入り方してるじゃない。こういうのは難しくなってくるけどね、自分で選ぶときに。あんまり入れちゃうとクサイしさあ。
だから、人の入れ方をどこでとめるかっていうのをいつも考えてた方がいいと思う。ここまでやっちゃ、ちょっとノスタルジックすぎるなとかさ。またはとことん極端にやるとかね。

 こういうの(写真1)入れてくってのは、かなり雰囲気がかわってくるよなあ。こういうの(写真1)、君、自分でみてどう思う? やばいと思う?」

酒井:
「いや、意外と好きで撮ってるんで。。。」

金村:
「うん、そうだろうな。これ(写真1)、いいよ! 普通こんなもん撮んないし。これが入るとなかなか渋いよね。
 君、展覧会考えてやった方がいいよ。コンテストはたぶん通らないと思うから。やっぱ100人ぐらい見るとこういうのって弱いからさあ。

 あと、君の写真で意外にいいなあと思うのはさあ、遠くのものが見えそうで見えないとこだよね。人で遮られたりとか、車で遮られたりとかしてるじゃない。
 普通ね、結構みせちゃうんだよ、遠くのものって。そうすると意外につまんないんだけど。
そうじゃないところが、さらにノスタルジックな感じしないでもないんだよ。

 こういう下から見てる6×6の撮り方って、今すごい珍しいから、結構、それで目新しくみえるのかもしれないけど。
 あとは、ここらへんの独特なもの(写真1)をどうストップさせるかだろうね。結構下から覗くカメラって気持ちいいからさあ、自分だけの気持ちいい世界に入ってくんだよね。そこを気をつけないといけないけど。
 うん、これ、いいよ!
 でも結構、これ、並びに苦労するよ。4〜5枚じゃ違うものになる気がするし。。。」

 

写 真 1

 

写 真 2

 

写 真 3

 

写 真 4

 

写 真 5

 

写 真 6

 

写 真 7

 

写 真 8

 

写 真 9

 

写 真 10

(レポート:小寺)